学園小史

藤沢市初の旧制中学、唯一の私立中高一貫男子校

藤嶺学園藤沢中学・高等学校の創立は大正四年(1915)にさかのぼる。

当時、藤沢市には旧制中学が存在しなかった。そこで時宗総本山清淨寺(遊行寺)の僧侶養成機関「時宗宗学林」が、「一般の少年が学べる場を作ってほしい」という地域の要望に応え、旧制中学の創立を文部省に申請。認可を受け、翌年四月「私立藤嶺中学校」の開校に至った。

神奈川県の私学では、逗子開成中学校に次いで二番目の旧制中学となった。また、「時宗宗学林」の前身「時宗学寮」は、江戸時代の延亨五年(1748)に創設され、その時代から数えると、藤嶺藤沢は約二百六十年もの学びの伝統があり、おそらく日本で一番古い歴史を持つ学校の一つといわれている。

戦後は学制改革により「新制藤沢高等学校・中学校」となった。昭和三十四年(1959)に中学は閉校となるが、昭和六十一年(1986)に理数コースを設置し、国際交流活動や英語教育、進学指導の充実を図った。

そして、平成十三年(2001)、二十一世紀のスタートとともに「藤嶺学園藤沢中学校」が再び開校された。「身近なアジアに目を向けた国際教育」、「勇気と決断力をもった国際人の育成」を掲げ、藤沢地区で唯一の私立中高一貫男子校となった。

現在、約一千人の生徒が学び、卒業生は二万四千六十九人(2009年度現在)にのぼる。兄弟校には、藤沢翔陵高等学校(旧藤沢商業高等学校)と鵠沼高等学校(旧鵠沼女子高等学校)がある。

「藤嶺」という学園名の由来には諸説あるが、遊行寺本堂入口にかけられた一遍上人の偈文「登霊台」(霊台に登る)という扁額から、その読みの「とうれい」と、地名の藤沢や遊行寺山号の藤沢山の「藤」、校舎から望む富士の「嶺」の文字を掛け合わせたという説が有力である。